
朝日がまぶしかった
1月中旬の朝
ことしも
朝の絵本時間が
始まりました
仙台市内に
うっすらと
雪が積もった日
息子が通う
小学校におじゃまして
絵本の読み聞かせを
行ってきました
私が担当しているのは
1年生のクラス
年の初めの読み聞かせとして
選んだ絵本は3冊
まずはじめに読んだのが
こちらです

『おせち』
文・絵 内田有美
料理 満留邦子
福音館書店
「年が明けて、おせち料理
みんなは食べたかな?」
そんなひと言から
ページをめくりました
かまぼこに伊達巻
田作りに栗きんとん
おせちには
欠かせない料理が
次々と登場します
それぞれの料理には
大切な思いや願いが
込められていること
食材一つひとつに
込められた由来や意味を
子どもたちの
反応や雰囲気を
感じながら
丁寧に読み上げていきました
「みんなのお父さんやお母さんはね
こんな願いを胸に
おせちを用意してくれたんだと思うよ
あけましておめでとう
いい一年になりますように」
そんな気持ちを込めて
読み終えました

2冊目に読んだのは
『おもち』
彦坂有紀・もりといずみ さく
福音館書店
「お正月におもち食べたかな?」
「うん!たべた〜!!」
子どもたちの
元気な返事に笑顔になって
読みはじめました
こちらも『おせち』と同じく
美しい絵が印象的な一冊です
お正月に味わった時間や
家族との風景を
思い出してほしいな
読んでいた私自身が
おもちを焼いて
磯辺焼きにして
食べたくなってしまいました

おしまい
3冊目に紹介したのが
『へそもち』
渡辺茂男 さく
赤羽末吉 え
福音館書店
おもちつながりで
選んだ一冊です
この絵本は
私が大好きな昔話のひとつ
村のあちこちに雷を落とし
いたずらをしては
人間や動物のへそを
取っていく鬼がいました
困り果てたお寺の和尚が
五重塔のてっぺんに
槍をさして待ち構えると
鬼はそこに引っかかり
身動きが取れず
哀れな声で
助けを求めます
和尚が
どうしてへそを取るのか
理由をたずねると
「へそそは大好物で
へそを食べなければ
雨を降らせることができない」
と鬼は言います
雨が降らなければ
作物が育たず
村は困ってしまう
そう思った和尚は
村人たちに餅つきを提案し
へそに似せたもちを
たくさんこしらえ
鬼に持たせてやった――
そんなお話です
この『へそもち』には
悪いことをしてきた鬼に対して
それでも生きていける道を
残そうとする深い愛情
が描かれているように
私は感じています
悪いことをすれば
当然、罰はある
けれど同時に
やり直すための
知恵や思いやりも
示されている
絵本は
そうした大切なことを
押しつけることなく
そっと教えてくれます
特に昔話には
その力があるように思います
大人が言葉で叱るのも大事
だけれど
一冊の絵本を通して
子どもたちそれぞれが
自分の感性で
大切なメッセージを
受け取ってくれたら―――
私はいつも
そんなことを願いながら
読んでいます
もちろん
私たち大人が毅然と向き合い
伝えることも必要ですが

朝の貴重な15分間
元気いっぱいで
素直な子どもたちと
絵本を通して心がつながった
胸がいっぱいになる時間でした
息子が昨年春に
小学校へ入学したことをきっかけに
加わった絵本の読み聞かせ
これからも
良質な絵本を
たくさん子どもたちに
届けていきたいと思います
鈴木響子