「はい!はい!やりたいです!」
子どもたちの積極的な発言と
やる気に満ちた表情が
いまも思い出されます
去る7月15日
福島県
南相馬市立
小高小学校(おだか)の
「小高放課後子ども教室」にて
アナウンス講師を
させていただきました
私のふるさと
福島県相馬市から
小高小学校がある
南相馬市小高区までは
車で南に約40分
ほぼ地元
と言ってもいい地域です
(私にとっては)
現役キャスターを退いてから
こうして
地元の子どもたちと関わり
お話する機会をいただけたのは
本当にありがたいものでした
「小高放課後子ども教室」は
南相馬市が
平成29年度から開始した
地域学校協働本部事業 で
毎月第1、3、5金曜日に
開催されていています
放課後に
授業以外の
文化活動などを
地域住民の方から教わる
学校の先生以外の方の
経験や知恵に触れ
そして
ともに何かをやり遂げることで
子どもたちの
豊かな心と健康を育み
さらに
居場所づくりも
支援する活動として
6年前から
実施されてきました
そうした
小高放課後子ども教室に
このたび
講師の機会をいただき
しかも夫婦で
まず7月1日には夫が
「挑戦することの大切さ」
と題して
講演をさせていただきました
講演会場となる
小学校の3階まで
あえてエレベーターを使わず
夫の車椅子を
子どもたちに
運んでもらうところから
始まりました
夫は手で階段を登り
車椅子を
4人の子どもたちが抱えて
3階まで運んでくれたのです
夫は
小学2年の時に
交通事故で両足を失ってから
当時エレベーターの無い小学校で
どのように授業を受け
生活して来たのかを
子どもたちに
知ってもらいたかったからです
子どもたちは
「車椅子は思ったより軽い!」と
口にしながら
あっという間に
3階まで車椅子を運ぶ
お手伝いをしてくれました
これには
夫も私も驚きました
すごい!
子どもたち
とっても頼もしかったです!
そして
講演では
車椅子での学校生活に加えて
これまで出場してきた
パラリンピックの話をしました
2010年
バンクーバーパラリンピック
大回転で獲得した
銅メダルと
2014年
ソチパラリンピック
回転競技での
金メダルを持参し
子どもたちに
触れてもらいました
「重い!大きい!すごーい!」
子どもたち
メダルを手にして大興奮!
多くの子どもたちに
メダルを
見て触ってもらえたことは
私たちのよろこびでした
この先
障害のある人に出会ったら
どのように接すればいいだろう
きっと子どもたちは
自ら考え
ともに生きていくことを
選んでくれたら
そして
好き嫌いせず
臆することなく
まずは何でもやってみよう
そんな気持ちをもって
進んでくれたらうれしいです
参加してくれた
子どもたち
本当にありがとうございました!
そして
私が講師を務めた
7月15日は
約1時間にわたって
NHK福島局での
出演経験などを
お話させていただきました
最初の自己紹介を
するやいなや
子どもたちは
「きょうは何をするの?
いまから何が始まるの!?」
といった様子で
お互いに楽しく元気に
言葉を交わしながら
スタートしました
私が子どもたちと一緒に
やりたいと
用意していったのが
「腹式呼吸」と
「発声練習」
そして
「滑舌練習」でした
私が現役キャスター時
生放送前に
必ず行っていたことでした
いざ挑戦!
子どもたち
長くお腹から息を吐き出せたり
「あー!」と
長く声をだしたり
真剣そのもの!
滑舌練習にと用意した
いわゆる
早口言葉にも
一所懸命取り組んでくれ
とても感心しました!
こうして
口周りも体も心も
ほっぐれたところで
チャレンジしてもらったのが
“ニュースキャスター”
地元の夏祭りといえば
「相馬野馬追」
ことし3年ぶりに
開催となった
(7月23〜25日)
相馬野馬追のニュース原稿と
気象の原稿を用意
子どもたちに
好きな方を選んでもらい
スタジオキャスター
になりきって
カメラに向かって
伝えてもらいました
「やってみたい人!」
と声をかけると
「はい!はい!はい!はい!」
たくさんの子どもたちが
積極的に手をあげてくれ
子どもたちの
臆せず素直で
前向きな姿勢と笑顔に
私は感動でした!
実際に皆んなの前で
ニュースや気象情報を
伝えてくれたた子どもたち
とても立派でした!
その様子を
発表後に
本格的なニュース映像として
音声と文字スーパー付きで
テレビに
映し出していただきました
本物のニュース番組さながらです!
実際に伝えている
自分の姿を見た子どもたちは
少し恥ずかしがりながらも
皆んなで笑い合ったり
称え合ったりと
それはそれは
皆んな輝いて見えました
上手い下手
噛んだつまづいた
ではなく
その場で
何の躊躇もせず手を挙げ
皆んなの前で
チャレンジしてくれたことを
私は大いに讃えたいです
ものすごく
大きな大きなチャレンジをし
子どもたちの心に
深く残ってくれたことと
信じています
これから
成長し学びや体験を
深めていく中で
辛いことや悩み
困ったことなどに
出会っていくことでしょう
そうした時にこそ
自分がこうしてチャレンジし
体験した記憶や思い出が
きっと子どもたちを
ステップアップさせてくれる
糧になると私は疑っていません
これからも
さまざまなことに挑戦して
逞しい大人になってほしいと
願っています
夫と二人で
「挑戦することの大切さ」を
お伝えできた講演だったなと
振り返っています
今回このような
ありがたい機会を
つくってくれたのが
小高放課後子ども教室の
コーディネーターとして
携わっている
松村舞さんでした
(まつむら・まい)
実は松村さん
私の幼小中学校の
同級生なんです!
小高の子どもたちとの
ご縁を繋いでくれたこと
心から感謝しています
さらに
カメラや映像の演出を
ご用意してくださったのが
松村さんの旦那さまでした
松村ご夫婦に大変お世話になりました!
小高放課後子ども教室
主催の南相馬市
そして
参加してくれた
小高小学校の子どもたち
心からありがとうございました!
これからも
子どもたちの
心の教育の力になっていけたら
こんなに幸せなことはないです
フリーアナウンサー
荒 響子