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声で伝える、声を聴く〜 病院での講話を通して 〜

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鈴木 響子

このたびご縁をいただき
仙台市内の病院にて

患者さんのケアの一環として
設けられている講話の時間に
外部講師として
お招きいただきました

当日は
患者さんと
日々その方々を支えていらっしゃる
医師や精神保健福祉士をはじめとする
院内スタッフの皆さんに向けて

1時間のお時間を頂戴し

「声で伝える、声を聴く」
〜アナウンサーの仕事と
  私が歩いてきた道〜

と題して
私がこれまで歩んできた道のりを
お話しするとともに

声を使って
人に伝えることの面白さも
体験していただきました


講話の内容は
私が声の仕事を目指したきっかけ
から始まり

夢が叶うまでには
長い道のりがあったこと

そして
念願だったキャスターの仕事と
生放送の舞台裏

さらに
私が人に何かを伝えるうえで
大切にしていることなど

これまでの経験を交えながら
お話しさせていただきました


後半は
皆さんと一緒に実践の時間!

腹式呼吸から始まり
発声練習・滑舌練習へ

そして最後には
キャスターになったつもりで
ニュース原稿を読む体験も
していただきました

用意したのは
かつて私が取材した
ラジオリポートの原稿を
ニュース調にアレンジしたもの

実際に声に出して
読んでみることで
人に伝えることの面白さを
感じていただけたらと思い
皆さんと一緒に取り組みました

講話の間
皆さんは真剣に耳を傾け
うなずきながら
話を聴いてくださいました

ニュース原稿を読む時間にも
積極的に手を挙げて
参加してくださり
ご自身の声で言葉を届ける姿が
とても印象に残っています

そして
発表してくださった方の声に
周りの皆さんも
真剣に耳を傾け

読み終えると
温かな拍手を
送っていらっしゃいました

誰かが一歩を踏み出す姿を見守り
その挑戦を認め
拍手で讃え合う

そうした皆さんの姿や表情も
心に刻まれました



今回私がお伝えしたかったこと

それは
アナウンサーという仕事
についてだけではありません

私が夢を抱いてから
実際に声の仕事に就くまでには
長い年月がかかりました

決して平坦な道のりではなく
思い描いたとおりに
進まないこともありました


それでもその都度

「私はどうしたい?」
「どの道を進んでいきたい?」

と自分自身に問いかけ
自分の心の声に
耳を傾けてきたように思います


振り返ってみれば
私なりに遠回りをしながら
ゆっくりと
花を咲かせてきたのかもしれません
(きっと咲いてきたと信じて)

けれど
夢が叶うまでの時間も
思うようにいかなかった経験も
今の私につながっています

だからこそ
皆さんにお伝えしたかったのです

・目の前にあることに
 一つひとつ丁寧に向き合うこと

・すぐに結果が出なくても焦らず
 自分にできることを
 積み重ねていくこと

・その歩みは
 決して無駄にはならないのだ
 ということを


誰にでも
思うようにいかないときや
もどかしさを感じるときが
あると思います

それでも
今できることに真摯に向き合い
一歩ずつ進んでいく

その積み重ねが
いつか自分の力になり
未来につながっていくのだと
私はこれまでの経験を通して
感じています

 

そして今回
皆さんが互いの声に耳を傾け
発表を終えた方に拍手を送る姿から

人に何かを伝えること
そして
人の声を聴くことの意味を
改めて考えさせられました


声を届ける人がいて
その声を受け止める人がいる

誰かの挑戦を見守り
その一歩を認め讃え合う

そこには
人と人とのあたたかな
つながりがありました

「声で伝える、声を聴く」

それは
言葉を届けることだけではなく
相手の思いや存在を
受け止めることでも
あるのかもしれません

今回の講話が
皆さんにとって
ご自身の歩みを
大切にするきっかけや

これからの一歩に
つながるものになっていたら
うれしく思います


そして
皆さんがそれぞれのペースを
大切にしながら
ご自身らしい歩みを
重ねていかれることを
心から願っています


私がこれまで歩んできた道のりや
仕事を通して得た経験が
誰かの心に何かを残し
その方のこれからに
少しでもお役に立てることがあれば

それは
声を仕事にしてきた私にとって
何よりうれしいことです


このたびいただいたご縁に
心より感謝申し上げます
ありがとうございました


鈴木響子